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 運転・建設関連 まとめ

運転、建設関連の資格等について、いくつかをまとめて(グループ扱いにして)紹介します。
パーフェクト運転免許
合宿免許回想録
職業訓練のすすめ
危険物取扱者乙種 全類の短期取得法(兵庫・大阪編)





 パーフェクト運転免許
  (2007年6月2日以降に新設された 中型免許 に伴う記事は、後日 改定を予定しています。)

自動車運転免許証をパーフェクトに取得することについて考察してみましょう。

運転免許の種類は、
大型二種、大型、普通二種、普通、大型特殊二種、大型特殊、大型自動二輪、普通自動二輪、原動機付自転車、小型特殊自動車、けん引二種、けん引
の12種類があります。

運転免許12種の関係図

上図の線でつながれた左側が上位免許で、右側が下位免許となります。
下位免許を受けなくても、上位免許を取得できるものがあります。
上位免許の取得により、下位の免許が対象とする自動車の運転ができます。

免許の受験資格には、次の関係があります。
[受けようとする免許←前提免許]
大型 普通または大特のいずれか
けん引 大型、普通または大特のいずれか
大型二種 大型、普通または大特のいずれか
普通二種 大型、普通または大特のいずれか
大特二種 大型、普通または大特のいずれか
けん引二種 ((大型、普通または大特のいずれか) と (けん引))または (大型二種、普通二種または大特二種のいずれか)
上記には、ほかに受験時の年齢や前提資格となる免許を受けていた期間などの受験資格もありますが、ここではそれは省きます。
なお、普通、大特、大自ニ、普自ニ の受験には前提免許を必要としません。

上の受験資格の関係から、次のことがいえます。
大型 普通免許がなくても取得できる
(大型特殊があれば取得できる)
大型二種 大型免許がなくても取得できる
(普通 または 大特 があれば、大型 および 普通二種 を飛び越して取得できる)
普通二種 普通免許がなくても取得できる
(大特 があれば取得できる)
大特二種 大型特殊免許がなくても取得できる
(現実的には普通免許があれば取得できる
けん引二種 けん引免許がなくても取得できる
他の二種免許があれば取得できる

つまり、各二種免許の取得には、当該の一種免許の取得を必ずしも必要とはしないのです。

最少の免許数で すべての運転資格を得るための、「必須免許」の取得順序を整理してみましょう。

普通または大特→大型二種→大特二種→けん引二種
普通または大特→大型二種→けん引二種→大特二種
普通または大特→大特二種→大型二種→けん引二種
普通または大特→大特二種→けん引二種→大型二種

この4通りのいずれかの順序で、4つの免許を取得します。ここでの注意点としては、普通 と 大特 の両方の取得はしないことです。あと大型自動二輪を前記の4種とは別に 任意のタイミングで取得します。この最少5種類の免許で、全12種類の免許所持と同等の効力が得られます。

私なりの考えで、パーフェクト免許というものを次の3通り定義します。(あくまで個人的な定義ですので、その辺 ご了解願います。)
  完全12種
  上位完全5種
  一種完全
完全12種の図
完全12種とは、運転免許12種類すべての取得を指します。これはまさしくパーフェクト。だれも口をはさむ余地の無い完璧な状態です。12種すべてを取得するには、下位の免許から順に取っていくことが必要となります。ですから、最初に 原付、小特 の両方を必ずおさえておいてください。

ここでいう 完全12種 の状態は、一般に「フルビット」と呼ばれています。免許の種類すべてにビットが立っている という意味でしょう。古い免許証だと この言葉の意味がよくわかります。下の免許証(1990年当時)では、免許11種類のうち、4つにビットが立っています。
平成2年当時の免許証(一部)
※このサイトでいう「完全12種」は世間では使われませんのでご注意ください。以下の2つも同じです。
上位完全5種の図
上位完全5種とは、上位免許のみ、最少の免許取得で全12種の運転資格を網羅するものです。大型二種、大特二種、普通、大自ニ、けん引二種の5種です(普通 を 大特 に置き換えた5種でも同じですが、現実的ではないですね)。完全12種も素晴らしいですが、最少の数で すべてを満たすというのもなかなかのものです。エクセレントです。

この状態は「最少フルビット」などとも呼ばれますが、ことばの意味からすると、どうも私は馴染めません。
一種完全の図
一種完全とは、一種免許すべての取得。つまり完全12種から、4つの二種免許を除いたものです。やはり迫力不足は否めませんが、それでも8つの免許となれば、それなりの貫禄です。

もっとも、ここまできれいに一種免許を揃えたなら、そこでおしまいにするなんてことは 却ってむずかしいでしょうね。
私の取得免許の図
ちなみに、私の場合は何ともしようのない中途半端になってしまいました。(旧)自動二輪 が 大型自動二輪 に自動昇格したため、普通自動二輪 が抜けてしまっています。この状態ですので、上記3種類のいずれのパーフェクト免許も望みが絶たれてしまいました。
私の運転免許証(一部)
免許証の「大自ニ」を指して、「動車種」を持っていると言ってやったら、「へぇー」と感心されたことがあります。なみさん、騙されないでね。 (大自二 = 大型自動二輪)

ところで、あなたがすでに普通免許のみをお持ちの場合。ラッキーですね。上位完全5種 の可能性が残されています。なんとも羨ましい。目指せ!上位完全5種。 (^^ゞ

あるいは原付のみのあなた。あなたは 完全12種 でも 一種完全 でも、どちらでも狙えます。まずは小型特殊から始めて一種完全 を達成し、いずれ 完全12種を目指しましょう。


ここで、あらたな情報です。近々、普通免許と大型免許の間の中型免許ができます(2007年6月1日までに施行予定)。ですから、完全12種、一種完全 を狙っているかたは要注意です。うっかり、大型 を先に取ると 中型 を取り損ねます。また、中型ニ種 もできそうで、完全12種(→完全14種)を目指すかたは 大型二種 の取得をしばらく控えないといけません。


途中であきれることなく、ここまで読み進んで下さった皆様、ありがとうございます。
皆様のなかで、ちいさなお子様はいらっしゃいませんか。

男の子 女の子 よいこのみなさんへ
大きくなったら、いっぱいめんきょをとろう なんて、かんがえないほうがいいよ。
おじちゃんに そそのかされて、じかん と おかね をむだにつかわないでね。
ひつようなものを、ひつようなだけ とるようにしましょう。

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 合宿免許回想録

大型とけん引の免許を手っ取り早くとるため、合宿での免許取得を目指しました。
当時のことを思い返しながら、合宿免許について少しばかり書いてみます。

合宿先は、鳥取県自動車学校(鳥取県倉吉市)です。コンビニに置いてある無料案内書には「サンライズ・ドライビングスクール」となっています。当時 そんな呼称はなかったのですが。

合宿免許って、「追加料金なし」が 売り(アピールポイント) なんですが、本当でしょうか。なんだかんだと後から出費がいるのでは? ちょっと うますぎる話かとは思いつつ申し込みを済ませました。
で、実際どうだったのかといいますと。・・・ホントでした。料金を払い込んだ後の出費といえば、自宅から主要駅(私の場合、JR三宮駅)までの往復の交通費と、おやつ代ぐらいです。

三宮から特急電車に乗り、鳥取を目指しました。倉吉の駅につくと学校のバスが迎えに来ていました。業界では当たり前のことなのかも知れませんが、この辺りの配慮はうれしいですね。私はおそろしく方向音痴ですので、不案内な土地に着いたときに迎えの人がきてくれると とてもありがたく感じます。これは仕事で遠方に出張などに行ったときでも同じで、駅に降り立ったとき迎えの人がいてくれると、その人が「とてもいいヒト」に思えてしまいます。

教習を受ける学校は、建物(校舎)と教習コースが離れた位置にあるという ちょっと(かなり)珍しい学校です。教習生は学校のバスに乗り合わせて校舎とコースを行き来します。教習車で移動のときもありました。歩いてでも行ける距離で、片道15分ぐらいだったでしょうか。
指導員のひとりは「教習コースが離れたところにあるなんて、今ならとても(設立の)認可がおりないよ」と言ってました。歴史ある学校(昭和19年創立)を自慢しているのか、往復の移動が面倒なのか、どちらの意図で言われたのかは わかりません。

合宿中は3食付きです。三度の食事は、とりたてて美味いとはいえないまでも不足はありませんし、宿舎も小奇麗な一人部屋で、暫くは滞在型の旅行気分でもありました。私なんかの年齢(とし)ですと、「合宿=自由行動なし・規則でがんじがらめ」、みたいなイメージが結びつくのですが、実際はゆったりしたものでした。(普通免許のかたは学科講習もありますので、それほどのんびりともしていられないかも知れません。)

入校して数日間は校内宿舎が満室(一部改装中)のため、学校から離れたホテルに泊まっていました。この場合も追加(差額)料金はありません。教習に合わせて、学校の車で送迎してくれます。でもさすがにタクシーのように いつでもOKとはいかず、予約が必要です。ホテル泊の後半は、学校まで徒歩で往復していました。さっさと歩いて片道約1時間(58分〜60分)。少しは運動不足の解消にもなりました。


大型自動車免許
普通自動車と同じく、コース内教習の後、検定試験を受け、仮免許を取得します。その後路上教習にかわり、締めくくりに実技検定があります。つまり、普通自動車の教習と、取り立てて変わったことはなく、むしろ学科教習が無い分 楽な感じです。また、路上教習で高速道路の走行はありませんし、応急救護処置の講習もありませんでした。

車両感覚はびっくりするほど変わるわけではありません。視界の面では かえって普通車より良好だといえるでしょう。バックミラー(サイドミラー)は大型で見やすいですし、車両前下部もミラーで確認できます。後方視界は、車両後端 左右のカドがはっきりと目視できます。

路上教習に移って ちょっと意外だったのが、サイドミラーの張り出し量が大きいことです。教習コース内では気にならなかったのですが、町なかでは特に電柱とか大型の対向車(バスなど)のミラーと接触しそうに感じることも多かったです。


けん引免許
コース内で教習と検定を行います。路上には出ません。

けん引免許については、後退時のハンドル操作に独特のものがありますので、何時間かの座学があるものと思いきや、いきなり実車の運転から始まりました。

でも大丈夫です。事前に自宅で けん引車の模型を作ってイメージトレーニングを済ませてきていますから。ハンドルを右にきるのか、左なのかとは考えません。ここで、トラクタ(けん引車)とトレーラ(被けん引車)の連結を折るのか、伸ばすのかがわかれば おのずとハンドルは必要な方向に回せます。と、まぁ理屈では簡単ですけど、その回転量やタイミングについてはやはり実車で慣れる必要があります。

当時、大きな車を運転したことがなく、ましてや ぐにゃぐにゃ曲がるけん引なんてどうなるんだろうかと思っていました。でも実際に運転してみると、車両の大きさはあまり気になりませんでした。特に、S字コース(前進のみ)は、構えた気持ちの割にはあっさりと通過できます。大げさにいえば、クルマがしなやかに身をくねらせるような感じで通過していきます。

このけん引免許取得のために随分と教習時間を延長している教習生がいました。規定日数よりは余分に休暇をとって来ていたようですが、さらに休暇の追加を会社に願い出ていました。普段、乗用車しか運転したことのないようなかたは事前のイメージトレーニングを是非ともおこなってください。

トレーラ模型
工作室にて、「トレーラ模型」のコーナーを設けています。トレーラ教材のページへ
イメージトレーニングをされるかたには お薦めです。
どうぞお越しください。


大型特殊自動車免許
この免許は当初、取得予定には無かったのですが、自動車学校で、教習を進めるうちに、「ついでだから」と教習を受けることにしました。

ですから、合宿免許回想録 のはじめのほうに、「追加出費はありません」と書きましたが、この大型特殊免許の教習費は入校後、追加になっています。でもこれは最初に書いた部分での出費とは意味合いが異なりますので、前文の訂正は要らないでしょう。

けん引と同じく、コース内で教習と検定を行います。路上には出ません。

教習車は後輪操舵式のドーザショベルでした。フォークリフトのフォークの替わりにバケットが付いているようなものです。運転席にはクルマらしく、丸型ハンドルがついていますが、操舵するのは後輪です。おしりを振って車両の向きを変えますし、ホイールベースも短いので、最初はアヒルがよたよた歩くようにぎこちないですが、すぐに慣れます。
操舵感覚も慣れると面白いです。教習全体としては、走行よりも、バケット操作などの手順のほうが面倒に感じられるくらいのもので、いたって簡単です。

この免許は単独で持っていても効力は弱いです。自走式の建設機械等を道路上で走行させるだけの免許であって、その特殊自動車たる本来の作業を行うには別の免許が必要となります。


合宿免許 と 飛び入り試験
手早く確実に免許をとるには合宿免許は有効です。ただし、まとまった費用と連続した休みがとれることが必要となります。
私は運転は好きですが、自慢できるほどうまい訳でもありません。大型とけん引の免許は至急に取りたくて合宿免許を選び、教習途中から大型特殊も追加しました。結果、3つの免許を取得するための合宿期間は16日。当時の私は、飛び入り試験で短期間に免許を取得する自信などありませんでしたので、それなりの費用は掛かったものの合宿免許を選択して良かったと思っています。

腕に自信があるか、ぽつりぽつりと不規則な休みがとれるかたは運転免許試験場の飛び入り試験も良いでしょう。飛び入り試験は、初回はいつでも良いのですが次回以降は予約制となります。(なんだか、歯科医院での治療みたい)
私は 後日、大型特殊二種を飛び入り試験3回で取得しました。初回(任意)、翌週(予約)、翌々週(予約)の計3回で、つまり初回から合格まで 15日掛かっています(15日間ではありません)。一方、自動車学校では、16日間の合宿と運転免許試験場での手続き1日という短期で3つの免許を手にできるのですから、すごいものだと思います。
自動車学校では、出費は大きいけれども(ほぼ)確実に短期間で免許を取得できます。飛び入り試験では、免許の取得期間は不確かだけど、自身の技量と運を信じてチャレンジし、途中で挫折しなければ まずまず費用は安くつくのではないでしょうか。


雑記
神戸の地形は山と海が接近しており、市街地は東西に細長く広がっています。ここで暮らしていると、北=山側、南=海側(浜側) という感覚が日常的に染み付いています。
海側・山側と書かれたプレート
このことを物語る写真が右にあります。建物から出たところのコンクリート壁面に取り付けられたプレートです。「南←、→北」ではなく、「海側←、→山側」と記されています。(神戸市内、ウェルブ六甲道4番街にて 2004年7月撮影)

電柱の看板に「駅前山側」とあります
←電柱に取り付けられた看板にもありました。
(神戸市内、魚崎駅海側の電柱 2004年12月撮影)
ミスド→山側1F
JR住吉駅改札口付近に、ミスタードーナツが 山側1F とあるのを見つけました。→
(2006年3月撮影)

近頃は「北、南」ということの方が多いように思いますが、それでも 探せばまだまだありそうな気がします。

電柱の案内←電柱の案内

津波の時はまず避難!
地震がおきたら津波に注意!
阪神電車よりも山側(北側)へ
避難しましょう。
魚崎町防災福祉
コミュニティ/神戸市

(2006年4月撮影)
電車の連絡通路にある看板
阪神魚崎駅と六甲ライナーとの
連絡通路にある看板(2006年4月撮影)
駅のホームの時計と両脇の広告阪神打出駅のホーム上に、「芦屋駅山側」「御影駅下車浜側」とありました。(2006年10月撮影)
阪神芦屋駅のホーム上に、「当駅山側東すぐ」とありました。(2007年2月撮影)
以上のように、北=山側、南=海側という認識があり、また 川の水は山から海へ流れますので、「川は北から南へ流れる」と同意になって脳に刷り込まれています。
散策中に見つけた蒸気機関車
機関車の運転席(自由に乗り込むことができます)
散策中に 見つけたSL(C1175)
打吹派出所の近くにて (1999年10月撮影)

自動車学校の話に戻ります。
合宿中は、自由時間がたっぷりあるものですから、倉吉近辺の散策にでかけました。
地図を見ながら川辺を歩いていたとき、「えーっ? 川が逆流しとる」とびっくりしたものです。このときの驚きで脳内の血液が逆流を始めました(…かと思うぐらいの衝撃でした)。
なにしろ、川の流れが北に向かっているのですから、なんとも不思議な感覚でした。河口付近で、川の水が日本海に注ぎ込むところでしたら、「水は高きから低きに流れる」ので、なんら抵抗ないのでしょうが、町なかでは、「川は北から南へ」という固定観念があるため、なんとも妙な気分でした。
この感覚、わかってもらえるかなぁ。暫く滞在している間、この違和感はなかなか抜けませんでした。

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 職業訓練のすすめ

勤務先の事業所が閉鎖され、失職しました。
ちょっと方向転換をはかり、職業訓練の「建設機械運転コース」を受講することにしました。(少しばかり審査があります。先着順で誰でもというわけではありません。)

職業訓練の問合せ先(窓口)は、公共職業安定所です。ここで手続きをとり、兵庫県立神戸高等技術学院(神戸市西区)にて入校選考(筆記試験、面接)があり、後日合格通知書をいただきました。職安で「入校指示」を受けて、いざ訓練開始へ。訓練中は前記学院の受講生という扱いですが、訓練場所はコベルコ建機株式会社明石教習センター(明石市大久保町)でした。学院からの委託教習となります。

職業訓練(建設機械運転コース)の内容は、
  移動式クレーン実技教習
  大型特殊自動車運転実技教習
  車両系(整地)運転技能講習
  車両系(解体)運転技能講習
  高所作業車運転技能講習
  ガス溶接技能講習
が、セットになっていました。
一応すべて 国家資格 で、これらを扱った業務に就くには該当する免許が必要です。

訓練期間は、2000年1月19日〜3月14日。訓練生は12名。初日は教習センターで簡単な入校式があり、続いてクレーンの実技教習へ。訓練期間中は、雨でなければバイクで通いました。雪のちらつく日もあり、寒かったです。最終日、また学院のかた(校長だったように記憶)が来られて修了式がありました。


移動式クレーン実技教習
移動式というので、クレーン車を走行させてもらえるのかと思っていましたが、それはありませんでした。残念。でもアウトリガーの格納と、張り出し操作で機体を水平に据える操作はできました。機械式クレーンと油圧式クレーンの両方で実技教習がありました。

1月29日 教習センターで実技教習修了試験を受け、合格、終了証をいただく。移動式クレーンは自動車の運転免許と同様、実技(技能)試験と学科試験があり、指定教習所での修了試験に合格すると、安全衛生技術センターでの実技試験が免除されます。
2月23日 学科試験を受ける。これも運転免許同様のシステムで、直轄の試験地でしか受験を認められません。試験地(安全衛生技術センター)は全国で7箇所です。近畿地方では、兵庫県加古川市に「近畿安全衛生技術センター」があります。ちょっと遠方ですが、近畿圏内に1箇所ということを考えれば、まだ近いほうかな。ここもバイクに乗っていきました。試験は簡単に解答できましたが、時間の許す限り見返すのが試験での鉄則だと思い、何度もチェック。
3月 1日 試験結果発表。ホームページにて合格を確認しました。翌日には、はがきで合格通知書が届きました。
3月 9日 免許申請書を神戸市内の兵庫労働基準局まで持参し、提出。
3月19日 簡易書留にて移動式クレーンの免許証を受け取りました。

自動車の免許と違い、移動式クレーンは、受験してから免許証を手にするまで 随分と時間(日数)がかかるものです。

【補足事項】
運転免許の試験システムと共通点の多い移動式クレーンですが、学科と実技を安全衛生技術センターで同時(同日)に受験することはできません。安全衛生技術センターで学科も実技も受験できるのですが、どちらか一方をパスしてから、残る試験を受けることになります。教習所の実技免除があると、残る学科のみを安全衛生技術センターで受けることになります。
ちょっと変わったところとして、安全衛生技術センターで学科試験をパスした後、教習所での教習により、実技免除という方法もあります。

まとめますと、次の4通りの受験方法があります。
教習所で実技免除 →(1年以内に)→ 技術センターで学科試験
技術センターで学科試験 →(合格後1年以内に)→ 技術センターで実技試験
技術センターで実技試験 →(合格後1年以内に)→ 技術センターで学科試験
技術センターで学科試験 →(合格後、当該学科試験日より1年以内に)→ 教習所で実技教習を修了


大型特殊自動車運転実技教習
私はこの免許をすでに取得していたため、教習は必要ないのですが、運転させてもらえました。ここの大型特殊自動車は中折れ式のショベル・ローダで、とても運転しやすかったです。中折れ式は、タイヤの内輪差がないことが特徴です。走行軌跡の感覚を掴むことが非常に簡単で、前輪さえ通過できれば、後輪の心配は要りません。後退も同様で楽に運転できます。

この教習センターは公安委員会の指定を受けており、ここで大型特殊自動車の技能試験に合格すれば、運転免許試験場での(技能)試験が免除されます。
訓練生12名中、大特免許の保有者は私と もう1名で、残り10名は明石の運転免許試験場へ。皆、普通免許は持っているので、試験場では学科試験はなく、事実上 適正検査のみとなります。


車両系(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習

ホイール式(タイヤ式)トラクタショベルで整地・運搬・積込み用の実習がありました。掘削用の実習にはクローラ式ドラグショベルが使われました。

トラクタショベルの実習は、砂(土)をすくって、ちょこっと走行するという内容です。大きな機械を操縦して、砂山にのぼったり、ショベルで いっぱい砂をすくったり、大人の砂遊びといった感じです。

ドラグショベルはクローラ式のため、ハンドル(ステアリング)はついていません。2本の走行レバーで左右のクローラ(履帯、キャタピラ)を前後進させます。左右の走行装置が別々に動きますので、一方のレバーを前進、他方を後退としますと、その場で機体全体を旋回(スピンターン)させることもできます。
また、ペダルが2つ備えてあり、両足の操作で走行をコントロールすることもできます。また、走行装置に載っている部分(上部旋回体)は走行とは関係なく、独自に旋回できます。ですから、上部旋回体が基本姿勢から180度旋回した状態(真後ろを向いた状態)では、走行レバーの左右と前後、共に逆となり、ややこしいです。

実習で地面に溝を掘るのですが、ショベルの威力は絶大です。強大なパワーの走行装置とショベルを操作しているあいだ、気持ちは「男の子」に戻っています。これもまた大人の砂遊びといった感があります。


車両系(解体用)運転技能講習
ショベル系建設機械にブレーカユニットを取り付けたもので、鉄のキツツキといったところです。
主となる訓練内容は、ブレーカの先端を空中高くに設けた目標位置にすばやく近づけるというものです。
目標物から少し離れた位置で車に乗り込みます。目標に向かって走行させた後、ブレーカユニットを持ち上げ、先端を目標プレートにできるだけ近づけて停止させます。寸止めというやつですね。
この寸止めは結構難しいですよ。真横から 離れ加減を確認すれば簡単ですけど、正面から操作しているわけで、遠近感が掴みにくいのです。


高所作業車運転技能講習
移動式クレーンと同様、技能講習において車の走行はありません。
教習内容はバケットに乗り込み、自在な位置にバケット(およびオペレータ自身)を移動させるというものです。わかりやすいイメージとしては、学校の体育館か講堂を想像してください。その中にアウトリガを張り出して踏ん張った車が据えてあります。車には油圧式の移動式クレーンに見られるような伸縮するジブがあり、その先端にはバケットが付いています。オペレータはそのバケットに乗り込み、バケットごと自分の体を空中の目標箇所まで移動させます。
目標箇所には、体育館(講堂)内の周辺にある2階通路の手すりなど数箇所です。これらの指定ポイントに向けて旋回、伸縮、昇降(伏せ起こし)操作により近づき、洗濯バサミを挟んで戻れば終了です。


ガス溶接技能講習

溶接技能というからには、溶接(接合)と溶断(切断)の両方の実技があるものと思っていましたが、講習では 溶断 だけでした。てっきり、金属片をくっつけて簡単な作品を作り、持ち帰れると期待していたのに残念。(どこかの催し会場の体験コーナーと勘違いしてない?)

講習内容はいたって簡単で、技能というほどのものは要求されません。(プロの溶接とは話は別ですよ。ただ、この講習の実技では 厚い金属板を短く切り落とすだけの簡単な内容です。)

講習内容は簡単なのですけど、実務となると、うっかりした操作ミスで大事故を招きかねませんので、気は抜けません。


玉掛け技能講習(オプション)
移動式クレーン免許を取得するうえでは、やはり 玉掛けの資格もあったほうが好ましいということで、この教習センターで取得しました。これは職業訓練項目には含まれていませんので、費用に関しては自己負担となります。

講習内容はクレーンのオペレータに対する各種合図を覚えるほか、吊り荷の重量、重心位置の計算などがあります。ガス溶接同様、講習内容は簡単ですがうっかりすると大事故の恐れがあります。これも国家資格となります。


訓練を終えて
とても実用性に富んだ資格を得ることができ、有意義でした。再就職にあたっては、ここで得た資格の一部しか使うことができませんでしたが、色々な意味で自信にもつながり、よい経験をさせていただきました。
この職業訓練で得た免許は、移動式クレーンや車両系建設機械を使って仕事をするうえで、なんとも心強い見方になります。
建設現場で重機類を操作する道に進んでみようとおもわれるかたには、数ある職業訓練の中で、この建設機械運転コース をぜひともお勧めします。

注)2004年7月現在、建設機械運転コースの内容は次の通りとなっています。
移動式クレーン実技教習
大型特殊自動車運転実技教習
車両系(整地)運転技能講習
車両系(解体)運転技能講習
玉掛け技能講習
ガス溶接技能講習
私が受けたときの「高所作業車運転技能講習」が「玉掛け技能講習」にかわっています。
高所作業車運転技能者 を特に必要としないかたには、クレーンとセットでつかう 玉掛 が最初から含まれるのは合理的かと思えます。

注)2006年6月現在、建設機械運転コースの内容は次の通りとなっています。
移動式クレーン実技教習
大型特殊自動車運転実技教習
車両系(整地)運転技能講習
車両系(解体)運転技能講習
フォークリフト運転技能講習
玉掛技能講習
2004年7月時点での「ガス溶接技能講習」が「フォークリフト運転技能講習」にかわっています。
以前は建築物の解体時に鉄筋・鉄骨を切断するためのガス溶接(溶断)が含まれており、建設現場向け教習・講習の組み合わせとしてはまとまりがあるように感じます。でも教習生にとってはフォークリフトの方が有難いでしょうね。


修了証のとりまとめ
労働安全衛生法による技能講習修了証は1枚にとりまとめることができます。

私の場合、次のようになります。
車両系建設機械運転技能講習修了証(整地・運搬・積込み及び掘削用)車両系(整地) 左の6枚を一括して証明するもの
  ↓
労働安全衛生法による技能講習修了証明書
労働安全衛生法による技能講習修了証明書

部分拡大(講習の種類と有無)
技能講習修了証明書 部分拡大(講習の種類と有無)
車両系建設機械運転技能講習修了証(解体用)車両系(解体)
高所作業車運転技能講習修了証高所作業車
フォークリフト運転技能講習修了証フォークリフト
玉掛技能講習修了証玉掛
ガス溶接技能講習修了証ガス溶接


証明書発行のサービス開始は2000年1月からで、申請窓口は、発行代行機関(即日交付)と申請代行機関(2日〜2週間後交付)の2種類があります。

私は近くの発行代行機関である兵庫労働基準連合会(神戸市中央区)まで出向き、その場で証明書を手にしました。
ただし、この証明書は技能講習終了証の所有を証明するだけですので、私の場合 6枚の原本は別途保管が必要です。

ところが、また ころころ制度が変わるというのか、進化したと考えるべきか、2004年4月からは中央労働災害防止協会が発行(交付)することになりました。以前のように、全国各地で即時発行されないため面倒に感じます。そのかわり、証明書の裏面に修了年月日等の詳細が記載され、カードの材質がプラスチックに変更されています。また、法的にも「資格を証する書面」に該当する扱いを受けるようになりました。

技能講習修了時に いくつかのシール(ステッカー)をいただきました。これらはヘルメット等に貼り、有資格者であることを簡易的に示すものです。

参考までに、画像を添付しておきます。移動式クレーンとガス溶接には シール(ステッカー)はありません。
  車両系建設機械運転技能講習(整地)修了ステッカー車両系建設機械運転技能講習(解体)修了ステッカー高所作業車運転技能講習修了ステッカー玉掛技能講習修了ステッカーフォークリフト運転技能講習修了ステッカー
(左から 車両系整地、車両系解体、高所作業車、玉掛、フォークリフト です。)
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 危険物取扱者乙種 全類の短期取得法(兵庫・大阪編)

東京(中央試験センター)は頻繁に試験が実施されて いいですね。
(平成14年度 乙種は4類が年間35回、他の類が年間6回)
私の地元 兵庫では、乙種の4類が年間4回、他の類が3回。隣の大阪では、乙種全類が年間4回。(いずれも平成14年度)

私は全6類を取得するため、4回(4日)に分けて受験しました。後でわかったことですが、兵庫・大阪で全類を最短で取得するには、3回(3日)の受験でOKです。(他府県での事情はわかりません。あしからず。)

まず、兵庫での受験要領(乙種に関して全類の試験が実施される場合)には、
すでに乙種の免状を持っている人は、乙種の他の類(乙種4類を除く)を一度に2種類受験することができます。
     ↓(つまり)
乙4があれば、他をまとめて2つ受けること可。
乙4なければ、1回(1日)に1つだけ。

また、大阪での受験要領では、
同一時間帯に2種類以上の受験はできません。
乙種第4類は午前又は午後のいずれか一方の時間帯を選択することができます。
乙類の試験スケジュールは、
  午前は乙4のみ試験実施
  午後は乙種全類の試験実施
となっています。
     ↓(つまり)
同日に複数受験したければ、
  乙4を午前に受験した場合に限って、同日の午後に他の一類を受験可
となります。

そこで、大阪・兵庫にて、3回(3日)の受験で乙種全類を獲得するには、
初回(受験地は大阪限定)
   午前に乙4を受験、午後に乙1を受験
2回目(受験地は兵庫限定)
   乙2 と 乙3 を同時受験
3回目(受験地は兵庫限定)
   乙5 と 乙6 を同時受験

とすれば良いです。(以上の説明で、4類以外は何類の組み合わせでもかまいません)


蛇足になりますが、勉強法について少し触れます。
まず乙4の勉強をはじめることとし、もう一つ、別の類もついでに学習しておきましょう。
初回(初日)に受験する類(先ほどの例では4類と1類)については次の3科目を受験します。
基礎的な物理学および基礎的な化学
危険物の性質並びにその火災予防および消火の方法
危険物に関する法令
他の類については、
危険物の性質並びにその火災予防および消火の方法
だけを受験すればよいです。

勉強方法としては市販の問題集を買ってきて、数多く問題を解けばOKです。私は暗記が大の苦手ですが、とにかく数をこなして強引に覚えました。

乙4の勉強は2週間ほどかかりましたが、他の類は非常に簡単です。まず、危険物の名前を縦軸に、性質・特徴等を横軸にしてエクセルなどで一覧表をつくり、印刷しておきます。試験直前に、この表をアタマに叩き込みます。ブチ込む、ネジ込む といってもいいです。とにかく、何が何でも覚え込みます。2つの類をうけるのであれば2日あればなんとかなりました(1つの類だと、1日)。

私が2類と3類をまとめて受験する前々日(金曜日)はラッキーなことに一人で千葉までの日帰り出張でした。往復の新幹線は2枚の表(2類の一覧表、3類の一覧表)と睨めっこ状態でした。さらに家に帰ってからと、土曜日を使って集中的に丸暗記です。

こんな調子ですので、乙4を済ませてしまえば、あとの各類(乙4と同日受験のものを除く)は1科目だけの受験ですし、覚える範囲も知れており、結構楽です。


この 危険物取扱者 はだれでも受けることができますし、実技試験もありません。書店で問題集を買ってきて、電車での通勤中や自宅での勉強だけで受かります。仕事上での必要がなくても、「手ごろな国家資格を取得してみたい」とか「硬くなりかけた脳に刺激を与えて揉みほぐしたい」というかたにもおすすめします。


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Copyright (C) 2005 きまぐれ学校  (運転・建設関連まとめ : 初版2005年2月28日 最終更新2007年2月28日)
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