美術室(抽象画作成)のヘッダ画像 (クリックすると画像解説へ)
トップ美術室(CG講座)抽象画作成スケルトン写真
サイトマップ へ

 抽象画作成

画像処理ソフトを使った抽象画作成方法の一例を示します。
真白なキャンバスに絵筆(ブラシツール)も使わず、簡単なツールのみで次に示す抽象画を描きました。

抽象画作成 完成写真
(今回作成の抽象画を額縁の写真にはめこんでみました)


使用ソフトは Adobe Photoshop Ver.7 (アドビ フォトショップ バージョン7)です。
変形フィルターなどであれこれと遊んでいると、ふと気に入ったモノができるかもしれません。皆さんも試しに遊んでみませんか。

注)下記の作成手順の説明のなかで、アプリケーション上と異なる日本語表記があります。
   フィルター → フィルタ
   レイヤー  → レイヤ
これは説明用の文字スペースが少ない(表の幅が狭い)ためでもありますが、「3音節以上のカタカナ語において、支障の無い末尾の長音記号は付けない」という慣例に沿ったものともなります。
3音ルールについては、山之内総合研究所/長音の扱い方に関する補足 に詳しく記述されています。

初心者向けとしましたので、難解なツール類は使用していません。
抽象画作成(描画)のために使用したツール、機能を次に示します。
ツール/グラデーションツール
編集/180°回転
イメージ/レベル補正、トーンカーブ
レイヤ/複製、描画モード、不透明度
フィルタ/海の波紋、波形、渦巻き、スクロール、つまむ、水晶
たった、これだけです。簡単そうでしょ。
(強いていえば、ファイルの新規作成・保存、ガイドの表示・非表示、などもありますが、これらは 抽象画の作成 でなくても、基本中の基本ですから列挙から外しました。)
ページトップへ

では、一緒にはじめてみましょう。

処理内容 操作手順(青字はメニューバー項目) 参考画像
[ 1]
新規ファイルを作成する
ファイル新規
ファイル名 (任意)
ドキュメントサイズ カスタム
2244pixel
高さ 1536pixel
解像度 (任意)
モード RGBカラー
内容
処理 1 参考画像
[ 2]
ガイドラインを引く
(引かなくても構いません)
左から1400ピクセル、上から900ピクセルの位置にガイドラインを設定
定規が表示されていなければ、
ビュー定規

定規がピクセル表示でなければ、
編集環境設定単位・定規
定規 pixel
処理 2 参考画像
[ 3]
グラデーションで塗りつぶす
描画色と背景色を初期値に戻す[3-1]
(Dキーを押しても同様の結果となる)
グラデーションツールを選択[3-2]
(Gキーを押しても同様)
円錐形グラデーションを選択[3-3]
処理 3 参考画像処理 3 参考画像
ガイドラインの交点(始点)から右下隅(終点)までドラッグ

始点は情報パレットを見ながら、X : 1400、Y : 900 付近としても良い

わかりにくければ、右図を参考に見当をつけて中央よりやや右下を始点としても良い
以後、ガイドラインは不要ですので、
ビュー表示ガイド
により、非表示にする
処理 4 参考画像処理 4 参考画像
[ 4]
フィルタ(海の波紋)をかける
フィルタ変形海の波紋
波紋の振幅数 15
波紋の大きさ 20
処理 4 参考画像処理 4 参考画像
処理内容 操作手順(青字はメニューバー項目) 参考画像
[ 5]
フィルタ(波形)をかける
フィルタ変形波形
種類 正弦波
波数 2
波長 114 349
振幅 420 924
比率 72 80
未定義領域 ラップアラウンド
注)波長、振幅は 最大 を先に入力

右の画像に似るまで、「開始位置を乱数的に変化させる」ボタンを何度か(数回〜数十回)クリック
処理 5 参考画像処理 5 参考画像
[ 6]
フィルタ(渦巻き)をかける
フィルタ変形渦巻き
角度 200
処理 6 参考画像
[ 7]
背景レイヤを複製し、ブルーレイヤを作成する
(背景レイヤが選択されている)

レイヤレイヤを複製
処理 7 参考画像処理 7 参考画像
新規名称 ブルー
処理 7 参考画像処理 7 参考画像
[ 8]
ブルーの色調に変更する
イメージ色調補正レベル補正
チャンネル ブルー
入力レベル 0 1.00 136
処理 8 参考画像
処理内容 操作手順(青字はメニューバー項目) 参考画像
[ 9]
画像をちょっとずらす
フィルタその他スクロール
水平方向 50 pixel右へ
垂直方向 50 pixel下へ
未定義領域 ラップアラウンド
処理 9 参考画像処理 9 参考画像
[10]
フィルタ(つまむ)をかける
フィルタ変形つまむ
55 %
処理10 参考画像処理10 参考画像
[11]
ブルーレイヤ画像を回転する
編集変形180°回転 処理11 参考画像
[12]
ブルーレイヤを複製し、グリーンレイヤを作成する
レイヤは、背景 と ブルー があり、ブルー が選択されている 処理12 参考画像
レイヤレイヤを複製
新規名称 グリーン
処理12 参考画像
[13]
グリーンの色調に変更する
イメージ色調補正レベル補正
チャンネル グリーン
入力レベル 0 0.24 107
処理13 参考画像処理13 参考画像
処理内容 操作手順(青字はメニューバー項目) 参考画像
[14]
フィルタ(水晶)をかける
フィルタピクセレート水晶
セルの大きさ 50
処理14 参考画像処理14 参考画像
[15]
背景レイヤを、レッドレイヤに名称変更する
背景レイヤをダブルクリックする
(右図の 背景 の文字をダブルクリックする)
処理15 参考画像
レイヤ名 レッド
処理15 参考画像
[16]
レッドレイヤを赤い色調に変更する
ブルーレイヤとグリーンレイヤを非表示にする
(各レイヤの目玉アイコンをクリックする)
処理16 参考画像→処理16 参考画像
イメージ色調補正レベル補正
チャンネル レッド
入力レベル 0 1.29 125
処理16 参考画像処理16 参考画像
[17]
ブルーレイヤの描画モードを変更する
ブルーレイヤを選択する
(右図の ブルー の文字をクリックすると反転表示され、目玉アイコンも表示される)
処理17 参考画像→処理17 参考画像
レイヤの描画モード 焼き込み(リニア)
レイヤの描画モードは、右図に示す小窓(コンボボックス)から選択する
処理17 参考画像処理17 参考画像
処理内容 操作手順(青字はメニューバー項目) 参考画像
[18]
ブルーレイヤの上に調整レイヤを置き、S字のトーンカーブを設定する
レイヤ新規調整レイヤトーンカーブ
何も変更せず、Enterキーを押す
処理18 参考画像
右図のようなS字カーブを設定する
 詳細手順
対角線にマウスカーソルを近づけると十字カーソルに変わる トーンカーブ説明 1
左クリックし、右図位置までドラッグ トーンカーブ説明 2
対角線の上方に近づけ、十字カーソルを出す トーンカーブ説明 3
左クリックし、右図位置までドラッグ トーンカーブ説明 4
処理18 参考画像

処理18 参考画像処理18 参考画像
[19]
グリーンレイヤ画像を回転する
グリーンレイヤを選択する
編集変形180°回転
処理19 参考画像処理19 参考画像
[20]
グリーンレイヤの描画モードと不透明度を変更する
(全体に暗いので次の処理で調整)
レイヤの描画モード カラー
不透明度 85%
処理20 参考画像処理20 参考画像
[21]
ブルーレイヤの不透明度を変更する
ブルーレイヤを選択する
不透明度 58%
不透明度は右図に示す小窓をクリックし、スライダをずらして調整する
処理21 参考画像処理21 参考画像
レイヤ内訳
(構成レイヤ4枚の設定状況を表示)
[1] グリーンレイヤ(描画モード=カラー、不透明度=85%)
[2] 調整レイヤ(トーンカーブ、線形はS字型)
構成レイヤ 1(グリーン)構成レイヤ 2(トーンカーブ)

[3] ブルーレイヤ(描画モード=焼き込みリニア、不透明度=58%)
[4] レッドレイヤ(描画モード=通常、不透明度=100%)
構成レイヤ 3(ブルー)構成レイヤ 4(レッド)
レイヤの重ね合わせ状況と その結果 レイヤの重ね合わせ前
↓  
レイヤの重ね合わせ後

適当なところで切り上げないと、際限がありません。
一応これで描画は終了とします。
あとはお好みで画像を切り取ってください。

切り取り例
ディスプレイの表示が 1024×768 として、これに合わせて縦横比を3:4でトリミングしてみます。

長方形選択ツールでトリミング範囲を決定したら、
切り取り 1

イメージ切り抜き
切り取り 2

イメージカンバスの回転180°
切り取り 3
完成作品撮影の図
としてみました。

これを大きくプリントして、額縁に入れ、右のように写真を撮りました。(うそ です。 合成です。)


トップページへ  ページトップへ 次ページへ
Copyright (C) 2005 きまぐれ学校  (抽象画作成 : 初版2005年2月28日 最終更新2005年10月8日)
http://kimagure.squares.net/abstract.html
著作権・免責事項