トップ教室1年3組(神戸ルミナリエ2004) 神戸ルミナリエ撮影日誌 サイトマップ へ


神戸ルミナリエ撮影日誌

神戸ルミナリエ2004 の撮影に 計4回 足を運びました。
その際の様子などを書き綴っています。

1回目 2004年12月14日(火)
2回目 2004年12月16日(木)
3回目 2004年12月20日(月)
4回目 2004年12月21日(火)
[追記1][追記2]
撮影機材 と 画像処理ソフト




1回目 12月14日(火)

私が神戸ルミナリエをはじめて見たのは1997年(開催3年目)のことで、今回(2004年)、久々のルミナリエ見物となりました。

せっかちな性分から、人ごみはどうも苦手なもので、遅めの夜9時に現地到着。
順路の終点にあたる東公園で、スパッリエーラ(光の壁掛け) と ガレリア(光の回廊)を撮って帰りました。
平日の夜遅くであったためか、現地でも 往復の電車内でも思っていたより混んでいませんでした。

帰宅後、写真を整理しながら、光の壁掛け内を再確認すると、まばらな空間があちこちに見えます。
そこで、ある思いが沸々と湧いてきました。
「この様子なら、サークル(光の壁掛け)の中心に三脚を据えて、360度のパノラマ写真が撮れるかも」
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2回目 12月16日(木)

またしても、午後9時ごろ、三宮駅に到着しました。

お目当ての写真はサークル中央からの全周撮影です。
今年の光の壁掛けは全部で10面あります。
標準ズームレンズで目一杯広角(18mm=35mmフイルム換算値28mm)に寄せても、被写体の背が高すぎです。壁掛けの足元を切ってしまうと、見物客による賑わいが感じられなくなるので、それも嫌だし。
カメラの向きを変えて、縦撮りならなんとか収まり、19枚の連続撮影で 全周をカバーしました。

神戸ルミナリエは資金不足から、毎年のように開催の継続が危ぶまれています。
帰りがけに、少しばかりの募金をしました。
「また何年か先も神戸ルミナリエが見られますように」。 パチパチ、礼。
ぉぃぉぃ。(かしわ手を打ったというのはウソです。募金はホント。)

翌日、パノラマ画像の編集を行いました。
カメラを上方に向けた近景撮影のため、ヒズミが大きく 長方形の被写体がみごとに安定感のある台形に写っています。19枚の写真をそのまま並べて(重ねて)みると、こんな感じです。
連続写真をそのまま重ねた状態

フォトショップ(Ver.7)で写真1枚ごとに 台形を長方形に変形し、繋ぎ合わせて全周パノラマ画像が完成です。
個々の写真を補正してつなげたパノラマ画像
360度自動スクロール表示させて、楽しんでいました。

うーん。シームレス(継ぎ目なし)でスクロールするのはいいけど、暫く見てると、ちょっと単調。
なにかアクセントが欲しいなぁ。
よし、小さな全体図(俯瞰写真)を添えてみよう。
たしか、神戸市役所の展望ロビーから東公園が一望できるはず。
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3回目 12月20日(月)

再々の三宮到着は午後8時50分。
事前に、神戸市役所のホームページでチェックしたところ、展望ロビーは午後9時までとなっていました。
駅から市役所までちょっと歩かないといけないし、もう間に合わないかな。
市役所1号館に到着すると、展望ロビー行きのエレベータに待ち行列ができています。
職員に尋ねてみると午後10時まで開放していますとのこと。
間に合わなければ日を改めて もう一度出直しかと考えていたところだったので、これはラッキー。
10分も待たずにエレベータに乗ることができ、24階の展望ロビーへ。

はたして ゆっくりとカメラを構える余裕があるのだろうかとちょっと心配です。立ち止まることなく人ごみに押し流されて、ロビーを一巡、お帰りはこちら…、となるのではないかと。実際には 取越し苦労に終わりました。
展望ロビーからの退出をせかされることはなかったとはいえ 観覧者が多いため、遠慮がちに数枚の写真を撮りました。
神戸ルミナリエのイルミネーション以外にも綺麗な夜景が望めるのですが、撮影はまた日を改めて(混雑を避けて)、ということで。
ゆっくりと景色を眺めてからエレベータで地上に降ります。
帰りのエレベータ待ちは、5分程度でした。
これで、パノラマ画像に添える写真は撮れたし、本日の第1目標は達成しました。
パノラマ画像に俯瞰図を加えたもの

本日の目標は あと3つ。そう、計4つの撮影をする予定です。
第2目標は パノラマ画像の再撮影。ただし、サークル中心からではなく、サークルの外(の隙間)から 対面する10枚の壁掛けを順に撮ることにしました。
狙いは、前回よりも被写体までの水平距離を大きくとることにより、仰角を抑えて ヒズミを少なくしようというものです。
前回のパノラマ用写真(ヒズミが大きい)
(前回)
今回のパノラマ用写真(ヒズミが小さい)
(今回)

ただし ヒズミが少なくなる反面、ピントが甘くなることと、隣り合う壁掛け面での見物客が不連続になるというデメリットが予測されます。
前回はサークルの中央に三脚を据えていたので、パノラマ撮影において 人物像もある程度連続性が確保できたのですが、今回は無理でしょう。写真下部(見物客)を暗くして潰すことにしましょう。
ピントの甘さは、絞り値を大きめに(被写界深度を深く)することで多少は回避できそうです。そのかわり、シャッター速度が遅くなるので人物が流れてしまう(被写体ブレ)かも知れません。でも、今回は人物を暗くぼかすのだから、関係ないか。

第3目標は、神戸ルミナリエの意義にも沿った「震災モニュメント」を写真に収めることです。
神戸ルミナリエ は、阪神・淡路大震災犠牲者の鎮魂の意を込めるとともに、
都市の復興・再生への夢と希望を託して開催されました。
震災の年(1995年)の12月に初めて開催され、今回(2004年)が10回目となります。
こちらは結構な人だかりで、なかなか思うような撮影ができません。

消灯時刻も迫ってきたので次の第4目標、「点灯式に使う写真」を撮影のため 移動です。
これは べつに大した写真ではないのですが、ちょっとした遊びごころで撮りました。
光の壁掛け(点灯中)
(点灯中)
光の壁掛け(消灯時)
(消灯時)

消灯前に「点灯中」を撮影し、三脚のセッティングをそのままにして待機。
10時の消灯後に同じアングルで、「消灯時」を撮影しました。
この「消灯時」を「点灯前」に見立てようというものです。
(大きな写真は、神戸ルミナリエ点灯式 でご覧ください。)

以上で本日の撮影は終了。

モニュメント 没写真帰宅後の写真整理で、やはり 震災モニュメントを撮ったものは すべて「没」となりました。
ちろちろと燃える炎をガラスの箱が覆っているのですが、このガラス面への映り込みがきつくて駄目でした。
(おもしろい と言ってしまえば、おもしろいのかも知れませんが)

カメラのレンズに フィルタを装着すれば、この映り込みは解消できそうです。

と、いうことは…。

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4回目 12月21日(火)

…と、いうことで。
4度目の神戸ルミナリエ。三宮駅に午後8時30分 到着しました。
レンズには偏光フィルタを装着済みです。

きょうは、ちょっと早めの到着なので、まだ人出が多いかも。
展望ロビーへ上がるには随分待たないといけないだろうと思っていたのですが、なんと昨日よりもエレベータ待ちの人数が少ないのです。
それでは、ということで まず展望ロビーを目指して行列の後に並びました。昨日よりも随分早く、5分もしないうちにエレベータに乗ることができました。乗る前にふと振り返ると、行列の最後尾は市役所玄関の入り口より外まで続いています。今からだと20分近くは待たされるのでしょうか。
ミニ三脚にセットしたカメラ展望ロビーで 念のためにと用意してきたミニ三脚にカメラを固定して、数枚の写真を撮りました。きのうよりISO感度を下げて、長めのシャッター速度で撮影できました。

次は 震災モニュメント へ向かいます。ここの写真には静謐(せいひつ)さを求め、人気(ひとけ)のない状態で撮りたいのですが、そう自分勝手な訳にもいきません。石碑の周辺から人気が引くまで待ち続けます。
写真の狙いとしては、
 ・ガラス面への不用意な映り込み(反射)がなく
 ・炎の形がそれらしく
 ・人影の少ない
ものを狙ったのですが、思い描いたとおりのものは撮れませんでした。

それらしくない炎の例。
すべて本物の「炎」ですが、絵になりません。
先が丸まった炎先端が切れてしまった炎逆L字になった炎傘の柄のような炎

モニュメント周辺から人気がすっかりなくなった 絶好のタイミングが2度あったのですが、どちらもシャッターチャンスを逃しました。
ガラスの反射が改善された モニュメントの写真ひとつは バッテリー切れです。カメラを三脚にセットしたまま すぐさまバッテリーパックを交換したのですが、それより先に人が集まってきました。
もうひとつは諦めかけて、レンズを交換している最中に同様のことが起こりました。

とりあえず、きのうの反省としての「ガラス面への映り込みを排した写真」は撮れたので、これで良しとしましょう。

参考までに、碑文を掲載します。(原文は縦書き)


一・一七 希望の灯り

一九九五年一月十七日午前五時四十六分
阪神淡路大震災

震災が奪ったもの
命 仕事 団欒 街並み 思い出

…たった一秒先が予知出来ない人間の限界…

震災が残してくれたもの
やさしさ 思いやり 絆 仲間

この灯りは
奪われた
すべてのいのちと
生き残った
私たちの思いを
むすびつなぐ



(合掌)


きのうの第2目標 サークル外からのパノラマ撮影 も駄目押しで撮りました。きのうよりも露出の加減を入念に、10面の壁掛けをそれぞれ3枚づつ撮影しました。
いずれ、この画像をつなぎ合わせて360度パノラマ写真に仕立てるつもりでいます。
12月16日撮影分のパノラマ画像よりは ヒズミを目立たなくできそうです。もう少しは見やすくなるでしょう。
ルミナリエ消灯後のモニュメント
残り時間は再度モニュメント前で待機。相変わらず、良いタイミングは得られません。
まぁ、ルミナリエ消灯後に1枚撮って帰るとするか。

きょうで4回目のルミナリエ消灯時刻が迫ってきました。消灯間際になると、スピーカーから流れる音楽がちょっとそれらしく変化します。でも初めて神戸ルミナリエに訪れた人だと、それと気づかない程度の変化です。

10時。消灯。
はっきりとした前ぶれや予告もなく、突然の一斉消灯です。
毎回、このあっけなさにどよめきと同時に笑い声も起こります。
震災に関連したイベントとして、不意に襲い来る闇というのは、あの時の絶大な衝撃を思い起こさせることにもつながり、それなりの演出と理解することもできます。

帰宅後、またパノラマ画像(12月16日撮影分)を眺めるのですが、どうも なんだか物足りません。
それではと、ちょっとばかり雰囲気のあるロゴを作成して、画像上部にあしらってみました。
パノラマ画像に俯瞰図とロゴを加えたもの
ロゴに目が引かれ、写真のヒズミ(ゆがみ)がなんとなく 気にならない(ごまかされた)ような…。
当面はこれで辛抱しときましょう。
この画像は、別ページ(神戸ルミナリエ パノラマ画像 360度自動スクロール)で見られるようにしました。
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[追記1] 2004年12月21日撮影のパノラマ画像について

2005年2月現在、パノラマ画像の合成作業は完了しています。本ページ、トップの画像が その縮小版になります。
光の記念堂(伏せたお椀のような形)が、現行版(12月16日撮影分)ではかなり仰向けになっていますが、これが随分落ち着き、見やすくなりました。
12月16日撮影分 12月21日撮影分
12月16日撮影分
パノラマ画像(一部)
12月21日撮影分
パノラマ画像(一部)
その他にも、12月21日撮影分のパノラマ画像は縦横の ゆがみ がかなり改善されています。
とはいえ、まだまだ不完全で気になる箇所はいくらでもありますが、一応 あそびの範囲で作っているものですから、この辺で収拾をつけておきましょう。(あそび だからこそ、普通に眺めるだけでは分かりようのない 随分手の込んだ細工もしてあるのですが・・・。あまり細かいことまで説明するのは 無粋ですからやめときます。)

次回(神戸ルミナリエ2005)の開催時期が近づきましたら、新たなロゴを埋め込み、神戸ルミナリエ2004/神戸ルミナリエ パノラマ画像 のコーナーで 現行版と差し替えて公開する予定です。
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[追記2] 新作パノラマ画像を公開しました(2005年10月2日)

神戸ルミナリエ2005 の開催日程もすでに公表されましたので、[追記1]の予定どおり 新しいパノラマ画像(2004年12月21日撮影分)を仕上げました。

今回、ロゴに使用するフォントを吟味し、より神戸ルミナリエに そぐわしいと思われるものを選びました。
前作ロゴ「Kobe」 新作ロゴ「Kobe」
前作パノラマのロゴ
(縮小、一部)
新作パノラマのロゴ
(縮小、一部)

前作のロゴの色(赤紫)も好きなのですが、赤系の色は画像を圧縮するとどうも ぼけるというか、滲(にじ)むように感じます。新作パノラマのロゴは青味のある紫とし、また グラデーションを強調しないようにしました。データを圧縮しても、元画像の雰囲気をあまり損ねないようにとの試みです。
それにしても、前作の赤いロゴを 縮小・圧縮せずに見直してみると、艶々(つやつや)として いい雰囲気をもってるんだけど…。


今回のパノラマ画像全体としては、元となる写真自体のヒズミが少ないため、いろいろと変形・加工している割には 偽色の発生が抑えられています。
やや難を言えば、前作と撮影場所が異なるため、人物(観覧者)が大きく写っており、相対的に「光の壁掛け」が小さく感じられてしまうということです。
もうひとつの難点は、想定していたとおり 被写体ブレ が何箇所も発生していることです。当初の予定どおり人物を暗くしてしまえば気にならないところですが、展示物だけだと やはり臨場感に欠けるように思います。酷い被写体ブレは何とか処理しましたが、あまり余計な加工はしたくないので、まだブレが残っている箇所もあります。やむを得ません。
また、新作パノラマには神戸市役所展望ロビーからの俯瞰写真が載っていません。ロゴ作成を先行してしまい、俯瞰写真を収めるスペースがとれなくなってしまいました。もともと、この俯瞰写真は単調なパノラマ画像のアクセントとするつもりで添付したものです。結構派手なロゴが入っている現状では無くても構わないでしょう。

[追記1]では、「新作に差し替える」つもりでいましたが、前作との違いを見比べてみるのも一興かと思い、どちらも閲覧できるようにしました。神戸ルミナリエ2004/神戸ルミナリエ パノラマ画像 のコーナーでご覧ください。
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撮影機材と画像処理ソフト

カメラ Canon EOS Kiss Digital
デジタル一眼レフカメラ。約630万画素。
私には必要充分なカメラ。起動時間には やや難あり。
レンズ EF-S18-55mm F3.5-5.6 USM  
今回 主に使用したのはこのレンズ(安価な標準ズームレンズ)。
予算というものもありますので、広角寄りは ここ(18mm)までです。
その他に廉価版のEFレンズ3本(28mm〜300mm)。
三脚 SLIK プロ700 DX-AMT
全高190cmと かなり大型の三脚。
携行中は嵩張って(76cm)嫌だけど、撮影時の信頼感は大きい。
雲台はクイックシュー付きで便利。
ただし、重いレンズを付けて縦位置にするときは要注意。
ネジが緩み、カメラがお辞儀をすることも。
他に SLIK PRO-MINI も、ときどき出番があります。
(これは今回 神戸市役所展望ロビーからの撮影で使用)
画像処理
ソフト
Photoshop Ver.7
写真屋さん(Photoshop)というだけあって、写真画像のレタッチ機能は抜群。
私は、ロゴ作成や各種デザイン的処理にも使っています。
パノラマ作成やロゴ作成には専用ソフトもありますが、
いずれも簡単に作成できる反面、痒いところに手が届きません。
満足のいく(自己満足できる)仕事はPhotoshopで…、となっています。
新バージョンの CS だと、画像のヒズミ補正が随分と楽になりそうだし、
ほかにも魅力的な機能があり 食指が動く。
(2004年12月)



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Copyright (C) 2005 きまぐれ学校  (神戸ルミナリエ2004/撮影日誌 初版2005年2月28日 最終更新2005年10月2日)
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